大鵬薬品工業は、5月31日、新規抗癌剤TAS-102について、標準治療不応な進行再発結腸・直腸癌を対象としたグローバルフェーズ3試験、RECOURSEを6月から開始すると発表した。

 TAS-102は、DNAへ効率的に取り込まれることで癌細胞の増殖に必要な様々な機能を抑制するヌクレオシド系のトリフルオロチミジン(FTD)と、FTDの分解に関与するチミジンホスホリラーゼを阻害しFTDの有効血中濃度を維持するTPI(5-chloro-6-(2- iminopyrrolidin-1-yl) methyl-2,4(1H,3H)-pyrimidinedione hydrochloride)を配合した製剤。

 これまでに、フッ化ピリミジン系薬剤、イリノテカンおよびオキサリプラチンを含む2レジメン以上の標準化学療法に不応となった切除不能な進行再発結腸・直腸癌患者を対象とした、プラセボ対照の二重盲検ランダム化比較フェーズ2試験において、TAS-102投与群ではプラセボ投与群に比べ全生存期間が延長し、死亡のリスクも有意に減少したことが報告されている。

 RECOURSE試験は、標準化学療法に不応となった切除不能な進行再発結腸・直腸癌患者を対象にTAS-102の有効性と安全性を検証することを目的とした、TAS-102と支持療法を比較する無作為割付・二重盲検・プラセボ対照の臨床試験。標準化学療法には、フッ化ピリミジン系薬剤、イリノテカン、オキサリプラチン、ベバシズマブ、またKRAS遺伝子に変異のない野生型の場合に抗EGFRモノクローナル抗体が含まれる。主要評価項目は全生存期間。

 世界で800名の患者登録を予定しており、6月から日本が先行して登録を開始し、順次、北米、欧州、オーストラリアでも実施する予定。この試験は、国立がん研究センター東病院臨床開発センター長の大津敦氏、米Dana Farber Cancer InstituteのRobert J. Mayer氏、ベルギーUniversity Hospital GasthuisbergのEric Van Cutsem氏の3人を研究代表者として実施される。