協和発酵キリンは、5月29日、再発又は難治性のCCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫ATL)に対する治療薬モガムリズマブ(製品名「ポテリジオ点滴静注20mg」)の発売を開始したと発表した。

 モガムリズマブは、ATL細胞の表面に存在する受容体であるCCR4(chemokine[C-C motif]receptor4)を認識して結合する抗体医薬。CCR4は、正常組織ではサイトカインを産生するヘルパー2型T細胞に選択的に発現することが知られているが、ある種の血液癌においても高発現していることが知られている。

 モガムリズマブは、ATL細胞表面のCCR4に結合し、ADCC活性によってATL細胞を傷害し、抗腫瘍効果を発揮する。ADCC活性とは、抗体依存性細胞傷害活性のことで、抗体が抗原に結合すると、この抗体にマクロファージやNK細胞などが結合し、これらの細胞が標的細胞を殺傷するというメカニズムだ。

 ATLは年間発症数が1150人とされており、今回、モガムリズマブは希少疾病用医薬品の指定を受けて開発された。

 なお、協和発酵キリンでは、モガムリズマブについて、末梢性T/Nk細胞リンパ腫を対象に国内でフェーズ2試験を、未治療の成人T細胞性白血病リンパ腫に対する併用療法を対象に国内でフェーズ2試験を、末梢性T細胞リンパ腫および皮膚T細胞リンパ腫を対象に米国でフェーズ1/2試験を進めている。

 今回発売を開始したモガムリズマブの効能効果、用法用量は以下の通り。

効能・効果 再発又は難治性のCCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫

用法・用量 通常、成人には、モガムリズマブ(遺伝子組換え)として、1回量 1mg/kgを1週間間隔で8回点滴静注する。

薬価 15万5999円(20mg 1瓶)