前立腺特異抗原(PSA)値が1.0ng/mL未満の男性では、その後、10年から15年のうちに中等度または高リスクな前立腺癌が発生する可能性は低いことを示す結果が明らかとなった。5月19日から23日にアトランタで開催されている米国泌尿器科学会(AUA)で、米Mayo ClinicのChristopher Weight氏によって発表された。

 2009年のAUAガイドラインでは、早期に前立腺癌を検出するために、40歳からPSAスクリーニングを開始することが記されている。

 Olmsted Countyでは1990年から20年にわたり、2447人の男性で前立腺の観察が行われた。このうち無作為に選ばれた614人には2年に1度、PSA検査、経直腸的超音波断層法(TRUS)検査、前立腺直腸診(DRE)が行われた。研究グループはこの群の中から、40歳から49歳の268人について解析を行った。

 被験者の登録時の年齢中央値は45.1歳(41-49)。ベースラインのPSA値が1.0ng/mL未満は192人、1.0ng/mL以上は76人だった。両グループの間には、DREまたは前立腺癌の家族歴に差はなかった。

 観察期間中央値は16.8年(IQR:14.0-17.2、最大19.3)だった。解析の結果、PSA値が1.0ng/mL未満だった人で低リスクから高リスクの前立腺癌を起こした人はなく、1.0ng/mL超の人では2人(2.6%)だった。

 この結果からWeight氏は、50歳未満の男性はベースラインのPSA値で層別化でき、PSA値が1.0ng/mL以上の人はバイオプシーで癌と診断される潜在的なリスクがあり毎年観察していく必要があるが、PSA値が1.0ng/mL未満の人は55歳まで毎年のスクリーニングを安全に避けることができると思われるとした。