転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)でドセタキセルをファーストラインとして投与された患者のうち、ファーストラインで50%以上の前立腺特異抗原(PSA)値の減少が見られた患者は、ドセタキセルの再投与が有効である可能性が明らかとなった。レトロスペクティブな解析の結果、示されたもの。成果は5月19日から23日にアトランタで開催されている米国泌尿器科学会(AUA)で、ドイツTechnische Universitat MunchenのGeorigos Hatzichristodoulou氏によって発表された。

 解析は44人のmCRPC患者を対象に行われた。患者はファーストライン治療として3週おきにドセタキセル75mg/m2とプレドニゾン/プレドニゾロンを投与され、その後ドセタキセルの再投与を受けていた。

 患者の年齢中央値は68歳(46-77)、診断時のグリーソンスコア中央値は8.5(6-9)、ベースラインのPSA値(ng/mL)は、ファーストラインでは56.0(0.9-9317.9)、再投与では80.4(0.3−6292.5)だった。ドセタキセルの投与サイクル数中央値はファーストラインが9.5(3-19)、再投与のサイクル数中央値は1ライン目が5.5、2ライン目が4、3ライン目が5.5だった。再投与を1ライン以上受けた患者数は44人、2ライン以上受けた患者は19人、3ライン以上受けた患者は2人だった。

 ドセタキセルの最初の投与からの観察期間中央値は26.4カ月(9.8-89.8)で、ファーストラインでのドセタキセル投与からの全生存期間(OS)中央値は32.2カ月(95%信頼区間:26.0-38.5)、ドセタキセルの再投与からのOS中央値は21.8カ月(95%信頼区間:19.9-23.7)だった。ドセタキセル再投与開始からの、PSA値無増悪期間(PSA-PFS)中央値は5.9カ月(95%信頼区間:3.5-6.8)だった。

 PSAの減少が50%以上となった患者はファーストラインのドセタキセル投与で36人(82%)、さらに再投与でも50%以上減少したのは10人(28%)だった。

 ファーストライン治療による50%以上のPSA値減少だけが、PSA-PFS(p=0.01)とOS(p=0.003)を有意に延長する因子だった。50%以上減少した患者のPSA-PFS中央値は5.8カ月、OS中央値は22.1カ月に対し、50%未満の患者ではPSA-PFS中央値は4.5カ月、OS中央値は7.2カ月だった。