米食品医薬品局(FDA)は、2012年4月26日、英GlaxoSmithKline社(GSK社)が申請していた、化学療法歴のある進行悪性軟部腫瘍患者への「Votrient」(一般名pazopanib;パゾパニブ)の適用を承認したと発表した。

 pazopanibは経口マルチキナーゼ阻害剤で抗血管新生作用を持つ。米国では2009年10月に、腎細胞癌への適用承認を得ていた。

 軟部腫瘍は希な癌だが、サブタイプが多い。臨床試験では、20を超えるサブタイプの患者で、化学療法歴のある人々を369人登録し、pazopanibまたは偽薬に無作為に割り付けて、無増悪生存期間を比較した。無増悪生存期間は、pazopanib群が4.6カ月、偽薬群は1.6カ月で、pazopanibの利益が示された。

 pazopanib群に多く見られた有害事象は、疲労感、下痢、悪心、体重減少、高血圧、食欲減退、嘔吐、腫瘍と筋肉の痛み、毛髪の変色、頭痛、味覚の変化、息切れ、皮膚の変色などだった。

 今回の承認では、軟部組織肉腫のうち、脂肪肉腫と消化管間質腫瘍(GIST)は適応から除外されている。

 pazopanibは米国で、進行悪性軟部腫瘍を対象として希少疾病用医薬品の指定を得ている。

 日本でも、進行悪性軟部腫瘍を対象に希少疾病用医薬品指定を受けており、GSK社は2011年12月に、この疾患を適応とする承認申請を提出ずみだ。