前立腺特異的膜抗原(PSMA)を標的としたプロドラッグG-202のフェーズ1試験の良好な結果を得て、製造元の米GenSpera社は、推奨投与量決定のため18人を追加登録してフェーズ1b試験を実施すると発表した。

 同社は、未治療の去勢抵抗性前立腺癌を対象とした初のフェーズ2試験を2〜3カ月以内に開始する。標的であるPSMAは前立腺癌細胞のほか、多くの固形腫瘍の新生血管にも過剰発現しており、その他の癌腫でのフェーズ2試験も今後想定している。

 G-202は、植物由来の細胞毒素タプシガルキンのアナログを成分としたプロドラッグ。タプシガルギンは細胞質カルシウム濃度を上げ、アポトーシスを誘導する。細胞の分裂速度に関わらず、休止中および増殖中の細胞や癌幹細胞に対して殺傷能力をもつ点は一般の化学療法剤と異なる。

 プロドラッグは、静脈投与時は非活性であるが腫瘍到達後に活性化する。したがって骨髄抑制などの全身毒性を回避できる一方、腫瘍内で強力な作用を発揮することが期待される。

 フェーズ1試験では、28人の患者を組み入れ、1.2mg/m2(から2mg/回)〜88mg/m2(から150mg/回)での安全性と忍容性を確認した。高用量では抗腫瘍活性の徴候も観察された。

 この試験は、ウィスコンシン大学、ジョンズホプキンス大学およびテキサス大学のがん専門病院3施設で行われている。

 同社が開発中のプロドラッグには、他にも前立腺癌を対象としたG-115、G-301がある。