前立腺癌の根治的前立腺切除術のネオアジュバント療法として、メトホルミン投与が有効である可能性が明らかとなった。オープンラベルフェーズ2試験の結果、示されたもの。成果は3月31日から4月4日にシカゴで開催されている米国癌研究会議(AACR)で、カナダPrincess Margaret HospitalのAnthony M.Joshua氏によって発表された。

 メトホルミンはインスリン抵抗性を低減させる薬剤として広く使われているが、最近、AMPK系を介してmTORキナーゼを阻害する作用もあることが明らかとなっている。

 フェーズ2試験は、組織学的に確定診断された前立腺癌患者にメトホルミンを最高500?まで1日3回、根治的前立腺切除術前に投与することで行われた。24人の患者が登録され、22人が終了し、18人が解析された。年齢中央値は64歳(53-73)、ベースラインのPSA中央値は6ng/mL(3.7-36.11)だった。

 メトホルミンの投与期間中央値は41日(18-81)。投与期間中にグレード3の副作用は認められず、全員が根治的前立腺切除術をメトホルミン投与に関連した副作用を伴わずに受けることができた。

 研究グループは、メトホルミン投与によって空腹時血糖値(p=0.03)、インスリン様成長因子(IGF-1、p=0.02)、BMI(p<0.01)、ウエスト対ヒップ率(p<0.01)が有意に減少することを確認した。さらにメトホルミンによって1患者あたりのKi67増殖インデックスが1.41%(相対的には28.7%)の有意な減少が認められた(p=0.015)。1腫瘍あたりでも1.65%(相対的には32.12%)の有意な減少が認められた(p=0.002)。また免疫組織化学的解析で、メトホルミン投与前と投与後でP-4EBP1(p<0.001)の有意な減少が認められた。PSAも減少傾向が認められた(p=0.08)。