消化管間質腫瘍GIST)は、原発腫瘍を完全に切除しても再発リスクは高い。スイスNovartis社は、2012年3月27日、再発リスクが高いGIST患者に対する術後のイマチニブ(商品名「グリペック」)投与期間を1年から3年に延長すると、5年無再発生存率と5年全生存率が有意に向上することを示した大規模フェーズ3試験の結果がJAMA誌3月28日号に報告されたと発表した。

 フィンランドHelsinki大学のHeikki Joensuu氏らは、1年投与と比較した3年投与の有意な生存利益を示した研究結果をASCO2011で報告している。

 オープンラベルの多施設試験は、フィンランド、ドイツ、ノルウェー、スウェーデンで行われた。2004年2月から2008年9月まで患者登録を実施。KIT(CD117)陽性のGIST患者で、原発腫瘍の完全切除を受けたが、再発リスクが高い(腫瘍の直径が5.0cm超で高倍率50視野あたりの分裂中の腫瘍細胞数が6個以上、腫瘍の直径が10.0cm超、腫瘍の直径は問わず高倍率50視野あたりの分裂腫瘍細胞数が11個以上、腹腔内播種あり、のいずれか)と判定された400人を登録し、手術から12週後までに400mg/日のイマチニブ投与を開始して3年間使用を継続するグループ(200人)と、1年間で使用を中止するグループ(200人)に割り付けた。2010年12月まで中央値54カ月追跡した。

 5年無再発生存率は、3年投与群で65.6%、1年投与群では47.9%で、ハザード比は0.46(95%信頼区間:0.32-0.65、p<0.01)になった。全生存率もそれぞれ92.0%と81.7%で、ハザード比は0.45(0.22-0.89、p=0.02)だった。

 ほぼ全員が投与期間中に有害事象を経験したが、忍容性は一般に高かった。3年投与群の25.8%、1年投与群の12.6%が、再発以外の理由でイマチニブの使用を中止していた。

 欧州では2012年2月に、これらのデータをもとにラベル改訂が認められ、KIT陽性GIST患者に対する3年間の投与が可能になっている。