英GlaxoSmithKline社は、2012年3月20日、米食品医薬品局(FDA)の抗癌剤諮問委員会(ODAC)が、化学療法歴のある進行した悪性軟部腫瘍の患者に「Votrient」(一般名pazopanib)を適用した場合の利益はリスクを上回るという判断を賛成多数で支持したと発表した。

 悪性軟部腫瘍は、生体の様々な部位に存在する軟部組織から発生する悪性腫瘍で、進行すると治療の選択肢は限定されてしまう。pazopanibは、経口マルチキナーゼ阻害薬で血管新生阻害作用を持つ。

 ODACは、1件のフェーズ3試験と1件のフェーズ2試験のデータを審査した。国際的な無作為化フェーズ3試験では、偽薬群に比べpazopanib群で、主要エンドポイントに設定された無増悪生存期間の有意な延長が見られている。軟部腫瘍患者を対象としたフェーズ3ではあるが、消化管間質腫瘍(GIST)と脂肪肉腫は登録されていなかった。

 日本では、pazopanibは進行性悪性軟部腫瘍を対象として希少疾病用医薬品の指定を受けており、GSK社は2011年12月に進行性悪性軟部腫瘍を適応として承認申請を提出している。また、海外では進行性腎細胞癌の治療に既に用いられているが、日本では、腎細胞癌、卵巣癌を対象とした臨床試験が現在進行中だ。