非ステロイド型アロマターゼ阻害剤(AI)に耐性を獲得した閉経後ホルモン受容体陽性進行乳癌患者に対し、抗エストロゲン剤フルベストラントを単独で投与する場合とフルベストラントとアナストロゾールを併用する場合で、無増悪生存期間(PFS)に有意な差がないことが明らかとなった。またフルベストラントを単独で投与する場合とステロイド型AIであるエキセメスタンを単独投与する場合でもPFSに有意な差がないことが分かった。多施設一部盲検化フェーズ3試験SoFEAの結果示されたもの。

 成果は3月21日から24日にオーストリアウィーンで開催された第8回European Breast Cancer Conference(EBCC)で、英The Royal Marsden NHS TrustのS.Johnston氏によって発表された。

 これまでに、EFECT試験で非ステロイド型AIに耐性を獲得した閉経後エストロゲン受容体陽性進行乳癌患者に対し、フルベストラントとエキセメスタンの間には効果に差がないことが報告されている。前臨床試験の結果から、フルベストラントは低エステロゲン環境下でより有効である可能性が示されている。また、最近発表された2つの臨床試験(SWOG SO226試験、FACT試験)では、ファーストラインとしてのフルベストラントとアナストロゾールの併用とアナストロゾールの単独投与に関して相反する結果が得られている。

 SoFEA試験は非ステロイド型AIに耐性を獲得した閉経後ホルモン受容体陽性局所進行または転移性乳癌患者を、フルベストラントとアナストロゾール併用群(F+A群、243人)、フルベストラントとプラセボを投与した群(F群、231人)、エキセメスタンを毎日25?投与した群(E群、249人)に分けて行われた。F+A群にはアナストロゾール毎日経口1mgの投与に加えて500mgのフルベストラントを1日目に投与し、15日目以降月1回250mg投与した。F+A群とF群については盲検化されていた。

 参加した患者は局所進行または転移性乳癌でファーストラインで6カ月超の非ステロイド型AIの投与を受けた患者か、術後補助療法として非ステロイド型AIを12カ月超投与された患者で、試験に入った時点では進行していた。主要評価項目はPFSで、F+A群とF群、F群とE群を比較することになっていた。副次評価項目は奏効率、臨床利益率、全生存期間(OS)、忍容性とした。探索的評価項目として血清中エストラジオール(E2)レベルを投与開始前(べースライン)と3カ月目に測定した。

 英国の82施設、韓国の4施設で723人が登録された。年齢中央値は64歳。術後補助療法としてAIを過去に投与されていた患者は18%で、局所進行または転移性乳癌に対してAI投与を過去に受けていた患者は82%だった。

 試験の結果、いずれの群も治療に対する忍容性が認められた。呼吸困難がF群でF+A群よりも多く、グレード3/4の副作用もF群でのみ多く見られた。他の副作用には大きな差はなかった。

 PFS中央値は、F+A群が4.4カ月(95%信頼区間:3.4-5.4)、F群が4.8カ月(95%信頼区間:3.6-5.5)、E群が3.4カ月(95%信頼区間:3.0-5.4)だった。F+A群とF群の比較ではハザード比1.00(95%信頼区間:0.83-1.21)、p=0.98で有意な差はなかった。F群とE群の比較でもハザード比0.95(95%信頼区間:0.79-1.14)、p=0.56で有意な差はなかった。SoFEA試験のPFS中央値はEFECT試験と同様で、FとA併用の追加効果が得られなかったことはFACT試験と同じ結果だった。全生存期間中央値はF+A群が20.2カ月、F群が19.4カ月、E群が21.6カ月で、F+A群とF群、F群とE群の間に有意な差はなかった。

 奏効率、臨床利益率についても差はなかった。E2レベルを調べた94人でベースラインのE2レベルはF+A群、F群、E群とも相乗平均が3.0pmol/L未満だったが、3カ月後にはF+A群の平均E2レベルが2.81pmol/L、F群が15.0pmol/L、E群が2.62pmol/Lだった。