マンモグラフィによる乳腺密度が高い閉経後の女性では、乳癌の再発、局所再発のリスクが約2倍となることが報告された。腫瘍径以外の腫瘍の特徴、遠隔転移、生存期間とは関係ないという。一般人を対象としたケースコントロールスタディの追跡の結果示されたもの。3月21日から24日にオーストリア・ウィーンで開催されている第8回European Breast Cancer Conference(EBCC)で、スウェーデンkarolinska InstitutetのL.Eriksson氏によって発表された。

 マンモグラフィによる乳腺密度が高いことは、乳癌のリスク因子と考えられているが、腫瘍の特徴、予後との関連は明らかになっていない。

 研究グループは、1993年から95年に乳癌と診断された50歳から74歳の一般人を対象にしたケースコントロールスタディの追跡を行った。今回の解析は、閉経しており、マンモグラムが回収できた1774人を対象に、診断時の乳腺密度との関連を調べた。

 解析の結果、マンモグラフィによる乳腺密度のパーセンテージ(PD)は、腫瘍の大きさと相関していたが(p=0.004)、他の腫瘍の特徴(リンパ節転移、エストロゲン受容体の状態、プロゲストロン受容体の状態、病理組織学的な分類、グレード)とは関連がなかった。PDは治療に関する調整を行った後でも、乳癌、局所再発の両方と相関していた。PDが25%以上の女性では、25%未満の女性に対して、乳癌再発のハザード比が1.96(p=0.032)、局所再発のハザード比が1.78(p=0.017)と有意に高かった。

 一方、PDは、遠隔転移はハザード比1.18、乳癌による5年間の死亡は1.13、10年間の死亡は1.24で、有意な関連はなかった。