米Novelos Therapeutics社は2012年3月15日、同社が開発中の、様々な癌の検出と定量を可能にすると期待されている新たなPETイメージング剤I-124-CLR1404(LIGHT)のフェーズ1/2試験において、原発性または転移性の脳腫瘍(神経膠腫)患者の登録が開始されたと発表した。

 LIGHTの成分となっているCLR1404は、CLR1404(COLD)として前臨床開発の段階にある。この非放射性抗癌薬は、主にPI3K/Akt経路の阻害を通じて、カスパーゼを介したアポトーシスを誘導し、癌細胞の増殖を阻害する。動物実験では非小細胞肺癌、乳癌などに対する有効性が示されている。2013年第1四半期の治験申請提出が計画されている。

 LIGHTは、半減期が短いヨード124でラベルした低分子のPETイメージング剤で、原発または転移した様々な癌を検出し、腫瘍体積を測定するために設計されている。癌治療薬としての効果は現れない程度の少量のCLR1404(COLD)を癌細胞への放射性ヨードの送達に用いており、動物実験では54匹の動物モデルのうち52匹について腫瘍を検出できた。

 I-131-CLR1404(HOT)は、LIGHTと同じ化学構造を持つが、ヨード131ラベルしてあり、癌の放射線治療を目的としている。癌細胞と癌幹細胞を選択的に攻撃する。HOTについては最大耐用量を探るフェーズ1b用量漸増試験が進行中で、2013年の第1四半期には固形癌を対象とするフェーズ2の開始が予定されている。

 今回、米Washington大学Carbone癌センターにおいて患者登録が始まったLIGHHTに関するフェーズ1/2試験は、脳腫瘍患者を対象とするこのイメージング剤の概念実証試験で、目的は、脳腫瘍によるLIGHTの取り込みを確認し、最適のイメージング条件を決定し、PETの腫瘍体積測定能力と診断精度をMRIと比較することにある。最初のデータは2012年の第2四半期に得られる見込みだ。ほかに、肺癌や、他の固形癌の患者を対象とするフェーズ1/2の実施も予定されている。