anaplastic lymphoma kinase(ALK)融合遺伝子が存在する非小細胞肺癌に有効なALK阻害剤の、少なくとも4剤で臨床試験に入っていることが明らかとなった。3月8日から10日にオランダアムステルダムで開催された10th International Congress on Targeted Anticancer Therapies(TAT2012)で、ALK阻害剤の現状についてオーストラリアPeter MacCallum Cancer CentreのB.J. Solomon氏が講演した中で明らかとなったもの。

 ALK阻害剤はクリゾチニブがALK陽性非小細胞肺癌に高い効果を示すことが明らかとなり、米国で2011年に承認され、日本でも近く承認される見通しとなっている。しかし、ALK遺伝子に変異や増幅が起こり、クリゾチニブ耐性を癌が獲得することが明らかとなっており、新たなALK阻害剤の開発が求められている。

 現在、臨床試験に入っている薬剤として中外製薬のAF802(CH5424802、国内フェーズ1/2)、Novartis社のLDK378(米国フェーズ1)、米ARIAD Pharmaceuticals社のAP26113(米国フェーズ1/2)、アステラス製薬のASP3026(国内でもフェーズ1)が挙げられた。

 また、バイパス経路の活性化も問題となっており、HSP90阻害剤のIPI-504(Retaspimycin)、STA-9090の効果が臨床試験で報告されている。

 クリゾチニブについては、ALK陽性非小細胞肺癌にファーストラインとして使用した場合と、セカンドラインとして使用した場合とで、化学療法との効果を比較するフェーズ3試験が行われている。

 PROFILE1007試験(318人)は、白金系抗癌剤ベースの化学療法を1レジメン受けた患者で、クリゾチニブ投与群とペメトレキセドまたはドセタキセルを投与する群とを比較するもの。PROFILE1005試験(500人)は、1レジメンを超える化学療法を受けた患者(1007試験の化学療法群でPDとなった患者を含む)を対象にクリゾチニブを投与する試験。PROFILE1014試験はALK陽性局所進行、転移性非扁平上皮非小細胞癌患者を対象に、ファーストラインとしてクリゾチニブ群とペメトレキセド/シスプラチン、またはペメトレキセド/カルボプラチンを投与する群を比較する。PDによって化学療法群からクリゾチニブ群へのクロスオーバーが認められている。