アロステリックAKT阻害剤のMK-2206と経口MEK阻害剤であるselumetinibの併用は、RAS遺伝子に変異があり活性化された癌に有効である可能性が明らかになった。両剤を併用するフェーズ1試験の結果示されたもの。3月8日から10日までオランダアムステルダムで開催された10th International Symposium on Targeted Anticancer Therapies(TAT2012)で、英Royal Marsden HospitalのJohann de Bono氏によって発表された。

 詳細は米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表されるため、製薬企業2社の情報公開拒否により公開の学会であるにも関わらず詳細は報道できないが、最大耐量となった用量で、特定の変異を持つ患者のAKTのリン酸化を強く抑えることができた。これは患者のバイオプシー検体でも確認された。

 KRAS/BRAF系とPI3K/AKT系の2つの情報経路は、進行固形癌でしばしば同時に活性化されている。研究グループは腫瘍組織と正常組織の遺伝子配列を解析、RAS/RAF系の情報伝達を抑制するMEK阻害剤とAKT阻害剤の併用による効果を狙っている。

 フェーズ1試験に参加した患者は83人。年齢の中央値は60歳(25-84)。男性が46人、PS0が26人、PS1が57人だった。癌腫は前立腺癌が20人、卵巣癌が14人、大腸癌が13人、乳癌が12人(ER陽性、HER2陽性が1人、ER陰性、HER2陽性が2人、ER陽性、HER2陰性が5人、トリプルネガティブが4人)、神経内分泌腫瘍が4人、悪性黒色腫が4人、その他が16人だった。