1月30日、スイスHoffmann-La Roche社のvismodegib(米製品名Erivedge)が、皮膚癌の一種である基底細胞癌(BCC)の治療薬として初めて米食品医薬品局(FDA)に承認された。転移性BCC、または外科手術および放射線療法が適応でない術後再発BCC患者に適応となる。

 BCCは表皮の最下層にある基底細胞に発生する。一般的に局所にとどまっていれば低悪性度で治癒可能であるが、周辺組織に浸潤または遠隔転移を起こすと外科手術や放射線治療も効果はなく、これまで有効な治療法がなかった。

 今回のvismodegibの承認はERIVANCE BCC (SHH4476g)試験に基づく。このシングルアーム、国際フェーズ2の試験で、BCC患者104例(局所進行71例、転移33例)を対象にした客観的奏効率(ORR)は、局所進行BCC患者で43%、転移BCC患者で30%だった。奏効期間中央値は局所進行・転移BCCともに7.6カ月だった。

 Vismodegibは、BCC症例の90%に異常な活性化が認められるヘッジホッグ シグナル伝達経路を選択的に阻害する小分子薬。カプセル剤で1日1回150mgを服用する。

 多く見られる副作用としては筋痙攣、脱毛、味覚異常、体重減少、倦怠感、吐気、食欲不振、便秘などが報告されている。

 米国での製品開発・商品化は米Genentech社が、日本では中外製薬、それ以外の国についてはRoche社が行う。現在、手術が適応となるBCC患者を対象とするフェーズ2試験も進行中だ。