武田薬品とその子会社である米Millennium Pharmaceuticals社は、1月24日、多発性骨髄腫の治療薬であるボルテゾミブについて、米食品医薬品局(FDA)から、現在経静脈投与で取得している効能が皮下投与についても承認を取得したと発表した。

 ボルテゾミブについては、米国では「多発性骨髄腫」と「治療経験のあるマントル細胞リンパ腫」の適応を取得しているが、今回、この適応について、皮下投与でも同等の有効性と安全性を示すことが臨床試験で示されたため、適応追加を進めていた。

 222人の再発した多発性骨髄腫患者を対象に経静脈投与と皮下投与を比較した無作為・非劣性フェーズ3試験が行われた。ボルテゾミブ経静脈投与または皮下投与での治療を4サイクル実施した後の全奏効率を評価した。4サイクル後、完全寛解に至らなかった場合は、次の4サイクルでボルテゾミブにデキサメタゾン20mgを連日投与するものとした。その結果、8サイクルの治療を実施した場合の全奏効率は、経静脈投与で51%、皮下投与で53%だった。8サイクル後の完全寛解率は経静脈投与12%、皮下投与11%だった。追跡期間(中央値11.8カ月)における増殖抑制期間は経静脈投与で9.4カ月、皮下投与で10.4カ月だった。

 一方、発生率に5%以上違いがあったグレード3以上の有害事象として、末梢神経障害が経静脈投与で16%、皮下投与で6%、血小板減少症が経静脈投与で19%、皮下投与で13%、神経痛が経静脈投与で9%、皮下投与3%だった。

 なお、FDAは、今回の皮下投与の適応追加を承認する一方、髄腔内投与を使用禁忌とした。不用意な髄腔内投与によって深刻な副作用が発現するケースがあったからだという。