ハイリスクstageIIIの大腸癌治癒切除例に対する術後補助化学療法として、S-1とオキサリプラチンによるSOX療法とUFT/ LV(ロイコボリン)療法を比較する無作為化第III相試験(ACTS-CC02)の初期の安全性解析で、SOX療法は安全に施行できることが明らかになった。大阪医科大学附属病院化学療法センターの瀧内比呂也氏らが、1月19日からサンフランシスコで開催された2012 Gastrointestinal Cancers Symposium(ASCO GI)で発表した。

 ACTS-CC02試験は、再発率が高く予後が悪いハイリスクstageIII(AnyT, N2:TNM分類第7版)の結腸癌、直腸S状部癌、上部直腸癌の術後補助化学療法として、標準的治療の一つであるUFT/LV療法に対するSOX療法の優越性を検証する試験。2010年4月に開始され、2018年3月まで試験が行われる予定で、主要評価項目は無病生存期間(DFS)、副次評価項目は無再発生存期間(RFS)と全生存期間(OS)および安全性である。

 治療は術後8週以内に開始され、SOX群では3週おきにS-1(80-120mg/日)を第1日から第14日に、オキサリプラチン(100mg/m2)は第1日に投与し、これを8サイクル(24週)行う。UFT/LV群には5週おきにUFT(300-600mg/日)とLV(75mg/日)を第1日から第28日に投与し、これを5サイクル(25週)行う。

 今回の初回安全性解析ではSOX療法を受けた50人を対象とした。患者の年齢中央値は63.5歳、男性が29人、女性が21人、PS 0の患者が96%を占めた。壁深達度はT3が64%、T4が30%、リンパ節転移はN2aが68%、N2bが30%、ステージはstageIIIBが50%、stageIIICが48%であった。

 安全性の評価が可能だった48人における、治療サイクル数の中央値は5サイクル(1-8サイクル、ただし治療継続中の症例を含む)、相対的用量強度はS-1が83.8%(50-100%)、オキサリプラチンが86.6%(45-100%)だった。

 有害事象は48人中47人(97.9%)に見られたが、グレード3以上は15人(31.3%)、グレード4の有害事象はなかった。グレード3以上の主な有害事象は、好中球減少が7人(14.6%)、血小板減少とALT上昇が各1人(2.1%)で、下痢は4人(8.3%)、腹痛が2人(4.2%)、倦怠感と末梢神経障害が各1人(2.1%)だった。

 これらの結果から、「大腸癌術後補助化学療法におけるSOX療法の有害事象は認容できるものであり、S-1とオキサリプラチンの用量強度は良好である」とした。ACTS-CC02試験の目標症例数は1200人で、2011年12月31日時点で388人が登録されている。