ステージ3の胃癌に対する術後補助療法として、S-1シスプラチン併用投与を含む方法が有効である可能性が明らかとなった。国内の複数施設で実施された臨床試験の結果明らかとなったもの。成果は1月19日から21日に米サンフランシスコで開催された2012 Gastrointestinal Cancer Symposium(ASCO GI)で、愛知県がんセンターの高張大亮氏によって発表された。

 研究グループは、D2郭清を受けたステージ3の胃癌患者に術後補助療法として、S-1単剤、S-1とシスプラチンの併用を含む投薬を行った。当初はS-1の40mg/m2を1日2回1日目から21日目まで投与し、8日目にシスプラチン40mg/m2を投与するサイクルを3サイクル行ってから、6週間おきにS-1を1日目から28日目まで40mg/m2を1日2回投与することを術後1年間行っていたが、途中で投与方法を変え、まずS-1単剤のサイクルを1回行い、2サイクル目から4サイクル目までをシスプラチンとの併用サイクルとし、その後再びS-1単剤のサイクルを術後1年まで行うこととした。

 2007年8月から2009年7月までに63人が登録され、25人が当初の方法で、38人が変更後の方法で投薬を受けた。

 患者の年齢中央値は61歳(40-74)、男性が41人(65%)、ステージ3Aが34人(54%)、ステージ3Bが25人(40%)だった。ステージ3以外の患者4人はコンプライアンス、生存期間の解析からは排除した。

 試験の結果、主要評価項目だったS-1とシスプラチンの併用の3サイクルを完了した患者は評価可能58人中42人(72%)だった。副次評価項目はS-1とシスプラチンの併用の2サイクル完了率、安全性、無再発生存(RFS)、全生存(OS)。S-1とシスプラチンの併用の2サイクル完了率は88%だった。

 S-1のコンプライアンスは3カ月目が96.6%、6カ月目が86.2%、9カ月目が77.6%、12カ月が69.0%で、ACTS-GC試験より高かった。

 3年RFSは、ステージ3A期患者(33人)で81.6%(95%信頼区間:63.5-91.3)3B期患者(25人)で61.6%(95%信頼区間:38.4-78.3)で、ACTS-GC試験の結果よりも高かった。3年OSも3A期患者で87.4%(95%信頼区間:69.8-95.1)3B期患者で79.8%(95%信頼区間:58.1-91.1)で、ACTS-GC試験の結果よりも高かった。

 多く見られたグレード3/4の副作用は、好中球減少症24人(38%)、食欲不振10人(16%)、貧血8人(13%)などだった。