デンマークBavarian Nordic社は11月15日、米国子会社BN ImmunoTherapeutics社製の前立腺癌治療ワクチンPROSTVACの初のフェーズ3試験を開始すると発表した。転移性去勢抵抗性前立腺癌患者を対象とする。

 今回開始されるランダム化フェーズ3試験には、米国を含めた世界20カ国以上の約300施設が参加する。

 転移性またはホルモン抵抗性で、症状が皆無/軽度の進行前立腺癌患者1200人を登録し、PROSTVAC単独、PROSTVAC+GM-CSF、またはプラセボの3群において、主要評価項目である全生存期間を比較する予定だ。

 米国国立癌研究所(NCI)と共同開発されたPROSTVACは、前立腺特異的抗原(PSA)を標的として、2種類(牛痘と鶏痘)のポックス(水疱瘡)ウイルスを用いて作られたワクチン。Vaccinia‐PSA-TRICOME(牛痘)とFowlpox‐PSA‐TRICOME(鶏痘)を月1回ペースで順次皮下投与(プライム・ブースト)することにより免疫反応を誘発して前立腺癌細胞を攻撃する。従来の治療薬に比べ、少ない副作用で生存を延長することが期待されている。

 転移性前立腺癌患者125人を登録して実施されたフェーズ2試験では、PROSTVAC群ではプラセボに比べ、生存期間中央値が8.5カ月改善した(P=0.006)。これまでの進行前立腺癌の化学療法では2〜3カ月の改善だった。

 2010年4月にはFDAより転移性去勢抵抗性前立腺癌にファストトラック指定を受けている。