癌細胞傷害性レオウイルス製剤「REOLYSIN」とパクリタキセル、カルボプラチンの併用が、白金系抗癌剤抵抗性で転移を有する、または再発頭頸部扁平上皮癌患者を対象としたフェーズ2試験で有望な結果が得られたことが明らかとなった。現在、無作為化二重盲検フェーズ3試験が進められている。成果は11月12日から16日まで米国サンフランシスコで開催されたAACR-NCI-EORTC International Conference MOLECULAR TARGETS and CANCER THERAPEUTICSで、米The University of Texas Health Science CenterのA.B. Karnad氏によって発表された。

 REOLYSINは、細胞傷害性薬剤として働くヒト・レオウイルスセロタイプ3の静脈内投与製剤。レオウイルスは、がん遺伝子RASが活性化した腫瘍細胞において特異的に複製され、最終的に腫瘍細胞を死滅させる。

 フェーズ2試験はオープンラベルの単群試験として実施された。3週間を1サイクルとして、1日目にパクリタキセル175mg/m2、カルボプラチンAUC5、REOLYSIN3×105TCID50(50%組織培養感染値量)を投与し、2日目から5日目まではREOLYSINのみを投与した。

 試験には14人の患者が参加し、年齢中央値は54歳(29-61)、全体で57サイクルの投与が行われた。13人がPS0または1で、1人だけがPS2だった。14人中10人がタキサン系抗癌剤の投与経験があった。

 試験の結果、抗腫瘍効果が評価可能だった13人中4人がRECIST基準で部分奏効(PR)となった。4人中2人はタキサン系抗癌剤で病勢安定(SD)となっていた患者だった。2人の患者で12週を超えるSDが得られ、奏効率は31%、病勢制御率は46%だった。

 副作用は多くのものが軽度から中等度(グレード1、2)で、発熱、悪寒、倦怠感の全身症状だった。グレード3の副作用は低カリウム血症(2人)、倦怠感(1人)、吐き気(1人)、AST上昇(1人)だった。血液毒性はグレード4の好中球減少症が1人、グレード3の好中球減少症が5人、貧血が3人だった。