米国食品医薬品局(FDA) は11月7日、セツキシマブを転移/再発した頭頸部癌患者の治療にプラチナベース化学療法と併用で追加承認した。進行した同疾患に承認されたレジメンとしてはシスプラチン以来30年ぶりという。

 セツキシマブは、上皮成長因子受容体(EGFR)を阻害するモノクローナル抗体薬。米国では2004年にEGFR陽性の進行大腸癌に初めて承認され、2006年からは局所進行頭頸部癌における初回治療として放射線治療と併用、または化学療法後に単剤で承認されている。

 今回の拡大承認の基となった研究は、米国を除く多施設で行われたEXTREME試験だ。この試験は未治療の頭頸部扁平上皮癌患者のファーストライン治療を検証するため実施されたもので、2008年にNew England Journal of Medicine誌に報告されて以降、欧州ではすでに承認を得ている。

 転移/再発した頭頸部癌患者442人を対象にしたこの試験では、化学療法(シスプラチンまたはカルボプラチンと、5-FU)のみの群と、化学療法+セツキシマブ群とを比較したところ、セツキシマブ追加群の患者の全生存期間(OS)は10.1カ月で、化学療法単独群の7.4カ月に比べて2.7カ月延長した。

 さらに、無増悪生存期間(PFS)はセツキシマブ追加群5.6カ月 Vs 対照群3.3カ月(P<0.001)、奏効率はセツキシマブ追加群36% Vs 対照群 20%(p<0.001)で、ともに改善が認められた。

 今回の適応拡大により、これまで手術や放射線の適応がなかった進行した頭頸部癌患者に新たな選択肢となることが期待されている。