米OncoGenex社は、10月20日、進行した膀胱癌患者を対象に熱ショック蛋白27(Hsp27)阻害剤OGX-427を評価するフェーズ2無作為化国際臨床試験の患者募集を開始したと発表した。OGX-427を標準ファーストライン治療と併用した場合の生存、安全性、および至適用量を評価する。

 OGX-427はHsp27を阻害する第2世代のアンチセンス薬である。標的となるHsp27は多くの癌腫で過剰発現している蛋白で、放射線や化学療法などの治療への抵抗性を増し、腫瘍の生存を助ける。転移や予後不良とも関連し、治療の多くは腫瘍のHsp27値を上昇させることが知られている。

 今回のフェーズ2試験では、転移性疾患に対する化学療法を受けておらず、根治的治療が適応でない進行膀胱癌患者180人を組み入れる。患者は、ゲムシタビン+シスプラチンと、OGX-427(600mgか1000mg)またはプラセボの併用に無作為に割り付けられる。試験は、北米および欧州のおよそ45の施設で実施される予定である。

 2010年米国臨床腫瘍学会(ASCO)総会で報告されたOGX-427のフェーズ1試験では、治療選択肢のない乳癌、前立腺癌、膀胱癌、卵巣癌、非小細胞肺癌患者において、OGX-427は、単剤または化学療法との併用で血中循環腫瘍細胞(CTC)やPSA他の腫瘍マーカー低下による有効性が認められている。安全性および忍容性も確認された。

 OGX-427は、この試験のほかにも医師主導型治験として表在性膀胱癌に対するフェーズ1試験、去勢抵抗性の前立腺癌に対するフェーズ2無作為化試験が実施中で、これらの結果は2012年早々に発表される予定である。

 OncoGenex社には同薬の他、OGX-0111(custirsen)が前立腺癌を対象にフェーズ3へ先行しており、期待がもたれている。