非ステロイド型アロマターゼ阻害剤の投与を受けても病状が進行した局所再発または転移を有する閉経後エストロゲン受容体陽性乳癌患者に、ステロイド型アロマターゼ阻害剤であるエキセメスタンと選択的ヒストンデアセチラーゼ阻害剤entinostatを併用投与すると、エキセメスタンとプラセボを投与した場合に比べて、無増悪生存期間(PFS)中央値を有意に延長し、病状進行のリスクを27%減少させることが明らかとなった。二重盲検無作為化フェーズ2試験ENCORE 301の結果示されたもの。成果は9月8日から10日にサンフランシスコで開催されたBreast Cancer Symposium(ASCO Breast)で、米Sarah Cannon ResearchのD.A.Yardley氏によって発表された。

 フェーズ2試験は、非ステロイド型アロマターゼ阻害剤の投与を受けても病状が進行した閉経後エストロゲン受容体陽性進行乳癌患者130人を、毎日エキセメスタン25mgと毎週entinostat5mgを投与される群(64人)と、毎日エキセメスタン25mgと毎週プラセボを投与する群(66人)に分けて行われた。測定可能部位を持つ患者はプラセボ群が82%、entinostatが81%だった。全員がホルモン療法を受けた経験があり、術後補助療法として受けたのがプラセボ群は14%、entinostat群が16%、進行転移癌に対する治療として受けたのがプラセボ群が86%、entinostat群が84%だった。

 試験の結果、研究グループによる解析で、エキセメスタン、entinostat併用群のPFS中央値は4.28カ月と、エキセメスタン、プラセボ群の2.27カ月と比べて有意に延長していた。ハザード比も0.73、p=0.06で、エキセメスタン、entinostat併用群は病状進行のリスクを有意に減少させることができた。奏効率はエキセメスタン、entinostat併用群が4.7%、エキセメスタン、プラセボ群は4.6%、臨床利益率はエキセメスタン、entinostat併用群が26.6%、エキセメスタン、プラセボ群は25.8%で差がなかった。全生存期間中央値はエキセメスタン、entinostat併用群が26.94カ月、エキセメスタン、プラセボ群は20.33カ月で、entinostat併用群で長い傾向があった。

 エキセメスタン、entinostat併用療法に患者は十分に耐えることができ、頻度の高かった副作用は、倦怠感、胃腸系の異常、血液学的な異常だった。エキセメスタン、entinostat併用群でエキセメスタン、プラセボ群よりも20%以上多かった副作用は、倦怠感(entinostat群46%、プラセボ群26%)、合併症のない好中球減少症(entinostat群25%、プラセボ群0%)だった。重篤な副作用の発現率はentinostat群13%、プラセボ群12%で差はなかった。