トポイソメラーゼ阻害剤にポリマーを結合させたNKTR-102が、既治療の転移を有する乳癌(MBC)に高い効果を持つ可能性が明らかになった。タキサン系抗癌剤(T)の投与を受けても病状が進行したMBC患者を対象にしたオープンラベルフェーズ2試験の最終結果で示されたもの。成果は9月8日から10日にサンフランシスコで開催されたBreast Cancer Symposium(ASCO Breast)で、米University of Southern California Keck School of MedicineのA.A.Garcia氏によって発表された。

 フェーズ2試験ではMBC患者にNKTR-102 145mg/m2を90分かけて投与したが、14日おきと21日おきに投与される群に無作為に割り付けられた。試験には各群35人ずつ計70人が2009年2月から2010年5月に登録された。観察期間中央値は10カ月。年齢中央値は55歳(33-83)。PS0の患者が40%、PS1の患者が60%を占めた。術前補助化学療法、術後補助化学療法を受けた経験のある患者は74%。MBCに対して受けた細胞傷害性の抗癌剤のレジメン数の中央値は2だった。

 すべての患者がタキサン系の抗癌剤投与を受けており、7%が術後補助化学療法、93%がMBCに対するものだった。89%の患者がアントラサイクリン系抗癌剤(A)の投与を受けた経験があり、63%が術後補助化学療法として、26%がMBCに対するものだった。ATのみを受けた患者は63%(MBCに対しては23%)、ATに加えてカペシタビンの投与を受けた経験のある患者が26%いた。61%の患者がエストロゲン受容体/プロゲステロン受容体陽性で、30%の患者がトリプルネガティブ(TNBC)だった。86%の患者が内臓に転移していた。

 抗腫瘍効果が評価可能だった14日おき群31人では奏効率は32%で、うち完全奏効(CR)が7%、部分奏効(PR)が26%、CR、PR、6カ月以上の病勢安定(SD)が得られた患者は42%だった。無増悪生存期間(PFS)中央値は3.5カ月、全生存期間(OS)中央値は8.8カ月だった。21日おき群35人では奏効率は26%で、うちCRが0%、PRが26%、CR、PR、6カ月以上のSDが得られた患者は49%だった。PFS中央値は5.3カ月、OS中央値は13.1カ月だった。両群を合わせたPFS中央値は4.6カ月、OS中央値は10.3カ月だった。TNBC患者でも抗腫瘍効果が確認され、奏効率は39%だった。

 副作用は全体として管理可能で、グレード3以上で最も多いのは下痢だった。神経障害はなく、脱毛も頻度は高くはなかった。忍容性は21日おき群の方が優れていた。