全身状態の良いHBV陽性、アジア人が多い進行肝細胞癌(HCC)患者の一次療法として、ソラフェニブとエベロリムスの併用は難しい可能性が明らかとなった。国際フェーズ1試験の結果示されたもの。成果は9月2日から4日に香港で開催されたInternational Liver Cancer Association年会(ILCA2011)で、香港University Hong KongのRonnie T.P.Poon氏によって発表された。

 フェーズ1試験は、ソラフェニブ400mgの1日2回投与をベースにエベロリムスを増量していく方式で行われた。試験はソラフェニブ400mg1日2回投与、エベロリムス毎日2.5mg群(2.5mg群、16人)と、ソラフェニブ400mg1日2回投与、エベロリムス毎日5.0mg群(5.0mg群、14人)しか実施できなかった。2.5mg群はアジア人が81.3%、BCLCステージCが100%、HBV抗原陽性が68.8%、5.0mg群はアジア人が64.3%、BCLCステージCが85.7%、HBV抗原陽性が64.3%だった。

 試験の結果、2.5mg群で用量制限毒性が1件(グレード3のAST上昇、7日を超える投与中断)、5.0mg群で6件(15日間のグレード2の高ビリルビン血症1件、グレード4の血小板減少症1件、出血を伴うグレード3の血小板減少症2件、7日を超えるグレード3の血小板減少症と7日を超える薬剤中断が2件)認められた。この結果、最大耐量(MTD)はソラフェニブ400mg1日2回投与、エベロリムス毎日2.5mgとなった。また、グレード3/4の副作用が2.5mg群で68.8%、5.0mg群で100%に見られた。

 抗腫瘍効果は、2.5mg、5.0mg群ともに完全奏効、部分奏効はなく、5週間を超える病勢安定(SD)が2.5mg群の62.5%、5.0mg群の42.9%に見られた。疾患制御率は、2.5mg群が62.5%(95%信頼区間:35.4-84.8)、5.0mg群が42.9%(95%信頼区間:17.7-71.1)だった。無増悪生存期間中央値は2.5mg群で4.5カ月、5.0mg群で1.8カ月、全生存期間中央値は2.5mg群で7.4カ月、5.0mg群で11.7カ月となった。

 Poon氏は、決定されたMTDではエベロリムスの生物学的な効果を発揮させるのは難しいとした。