スイスNovartis社の2011年7月22日の発表によると、欧州医薬品審査庁(EMEA)の医薬品委員会(CHMP)は、成人の切除不能または転移性で低-中悪性度の進行性膵内分泌腫瘍(膵NET)を適応とするエベロリムス(「アフィニトール」)の承認を支持すると決めた。欧州委員会(EC)は、CHMPの承認推薦から3カ月以内に最終的な判断を下すことになっている。

 エベロリムスは、細胞分裂、血管新生、細胞代謝の制御において重要な役割を果たすmTORタンパクの機能を阻害する経口薬。mTORは、膵NETを含む数種類の癌の増殖や進行に関与していると報告されている。

 CHMPの今回の判断は、フェーズIII試験RADIANT-3で得られた結果に基づく。この二重盲検無作為化試験の主要評価項目に設定されていた無増悪生存期間は、偽薬群が4.6カ月、エベロリムス群は11.0カ月で、ハザード比は0.35(95%信頼区間 0.27-0.45、p<0.001)となり、エベロリムス投与により癌の進行リスクが65%減少することが示された。エベロリムスの効果は、化学療法歴の無い患者群を含むどのサブグループにも一貫して見られた。

 エベロリムスは2011年5月に、米国で、切除不能・局所進行性または転移性の膵NETへの適応承認を得ている。