米Amgen社は、2011年7月15日、欧州委員会(EC)が「XGEVA」(denosumab)を、固形癌の骨転移がある成人患者に骨関連事象(SREs;骨折、骨への放射線照射、脊椎圧迫骨折、骨に対する手術)の予防を目的として適用することを承認したと発表した。

 これによりEU加盟27カ国での市販が可能になる。ECは、この製品が適応を追加したこと、この適応において既存薬に比べ有意な臨床利益が示されていることから、市場独占期間の1年追加を認めた。

 denosumabは骨破壊に関与するたんぱく質RANKLを標的とする完全ヒトモノクローナル抗体で、欧州では先に、骨折のリスクの高い閉経後の骨粗鬆症女性への治療適用が承認されている。また、米国では2010年11月に今回と同様の承認を得ている。

 進行癌患者に骨転移は広く見られるが、転移によって弱くなった骨にSREsが発生する。臨床試験ではdenosumabがSREsを持続的に予防すること、疼痛の現れや重症化を遅らせる効果を持つことが示された。

 ECによる承認は、denosumabとゾレドロン酸のSREs予防効果を直接比較した3件のフェーズ3試験の結果に基づく。得られたデータは、ゾレドロン酸と比較したdenosumabの優越性を示した。乳癌または前立腺癌で骨転移がある患者においては、denosumabのSREsリスク低減効果はゾレドロン酸を有意に上回り、それ以外の固形癌の骨転移または多発性骨髄腫患者を対象とした試験ではdenosumabの非劣性が示された(今回の承認は多発性骨髄腫を適応に含まない)。

 3件の試験の結果を合わせて分析すると、初回SREsまでの時間はdenosumab群で17%長く(中央値は27.6カ月と19.4カ月で8.2カ月短かった、p<0.0001)、ベースラインで疼痛が無かった、または軽症だった患者において疼痛が強まるまでの時間もデノスマブ群のほうが長かった(198日と143日、p=0.0002)

 両区群間の有害事象と重症有害事象の発生率は全体として同様で、全生存期間と無増悪生存期間にも有意な差は見られなかった。