再発難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者に対するレナリドミドの投与は末梢神経障害を悪化させることはなく、場合によっては改善させる可能性があることが明らかになった。イタリアの単施設で行われたプロスペクティブ研究の結果示されたもの。成果は5月3日から5月6日にフランスパリで開催された国際骨髄腫ワークショップ(IMW)2011で、イタリアPadua University School of MedicineのR.Zambello氏によって発表された。

 RRMMの治療にボルテゾミブやサリドマイドを使用すると、末梢神経障害が増加することが知られている。今回行われたプロスペクティブ研究は、ボルテゾミブ、サリドマイドで慢性炎症性末梢神経障害(CIPN)を起こした58人の患者でレナリドミド1日当たり25mg21日間投与に切り替えた患者を対象とした。男性は22人、平均年齢は65.7±8.3歳。レナリドミドの投与は増悪するまで続けられた。

 神経障害の評価はTotal Neuropathy Score clinical version(TNSc)で行った。TNScが2を超える患者をCIPNと判断した。神経障害の状態はレナリドミド投与開始時点と6カ月後、12カ月後に調べた。TNScスコアとMMに対する効果に関係があるかはMann Whitnhey Use testで調べた。

 6カ月経過観察した46人について、レナリドミドによる血液学的な効果は39人が改善、7人が増悪した。神経学的な評価では17人が改善し、14人が安定、15人が悪化した。しかしTNScスコアはベースラインで3.63±3.2、6カ月時点で3.67±3.1で統計学的に有意な改善ではなかった。12カ月経過観察した18人について、血液学的な効果は10人が改善、8人が増悪した。神経学的な評価では1人が改善し、17人が安定していた。

 6カ月時点で筋電図検査の結果との治療効果の間に相関関係はなかった。