国立がん研究センター東京大学先端科学技術研究センターは4月19日、C型肝炎ウイルス陽性肝癌全ゲノムを解読した研究成果が英国科学誌「Nature Genetics」に掲載されることになったと発表した。肝癌の全ゲノムの解析としては世界初となる。

 発表によると、今回の研究成果は次の3つのポイントに集約される。まず、63個のアミノ酸置換を引き起こす遺伝子変異と4個の融合遺伝子を含む「肝癌におけるゲノム異常の全体像」を明らかにした。その上で、「肝癌に特徴的な遺伝子変異パターン」を明らかにし、さらに、ごく一部のがん細胞でしか起こっていない「がん抑制遺伝子の変異」や「がん組織の複雑さ」を発見した。

 今回の成果は、肝癌の新たな予防、診断、治療法の開発を進める上で有益な情報をもたらすだけでなく、日本のがんゲノム解読研究の実力を世界に発信するという面でも大変に意義深いものとなる。

 なお、この研究の解読データは国際がんゲノムコンソーシアムICGC)のホームページ(http://www.icgc.org)で提供している。