米Merck社は4月11日、微視的または肉眼的なリンパ節転移があるメラノーマの術後補助療法として、米食品医薬品局(FDA)が「SYLATRON」(一般名:ペグインターフェロンα-2b)の皮下注射を承認したと発表した。

 術後補助療法としてのSYLATRONの適用は、メラノーマの切除とリンパ節郭清の施行から84日以内とする。禁忌は、ペグインターフェロンα-2bに過敏症の既往歴がある患者、自己免疫性肝炎の患者、Child-Pugh分類で7点以上の肝代謝不全の患者である。

 今回の承認は、欧州で行われた非盲検、多施設共同の大規模臨床試験の結果に基づく。同試験では、リンパ節転移陽性のメラノーマ患者1256人を、SYLATRONを投与する群(627人)と経過観察のみを行う群(629人)に無作為に割り付け、有効性と安全性を評価した。SYLATRON は6mcg/kgを皮下注射で週1回、8週間投与した後、3mcg/kgを週1回、5年間投与した。同試験の結果は、2008年7月のLancet誌に掲載された。

 主要評価項目である無再発生存期間(RFS)のハザード比は0.82で、SYLATRONを投与した群で有意に良好であった(p=0.011)。RFSの中央値は、SYLATRONを投与した群で34.8カ月、経過観察のみを行った群で25.5カ月となった。

 副次的評価項目の全生存期間(OS)については、両群に有意差はなかった。

 グレード3の有害事象は、SYLATRONを投与した群で40%、経過観察のみを行った群で10%に発現した。グレード4の有害事象は、それぞれ5%と2%だった。SYLATRONを投与した群で多く発現したグレード3以上の有害事象は、疲労感(16%)、肝毒性(11%)、うつ(6%)だった。SYLATRONを投与した群で有害事象のため治療を中止した患者は、31%となった。

 SYLATRONなどのインターフェロンα製剤を投与することで、自殺念慮や自殺完遂、その他の精神神経疾患のリスクは上昇する。医療専門家向けの添付文書(Prescribing Information)では、NCI-CTCAE Version2.0に基づき、SYLATRONの用量の調整を次のように推奨している。

・持続または進行する重度の精神神経疾患、グレード4の非血液毒性、1mcg/kg/週の投与量でも不忍容、新規または進行性の網膜症の場合、永続的に投与を中止する。

・絶対好中球数(ANC)<0.5×109/L、血小板数(PLT)<50×109/L、ECOG PS≧2、非血液毒性がグレード3以上の場合、投与しない。

・ANC≧0.5×109/L、PLT≧50×109/L、ECOG PSが0〜1、非血液毒性が完全に消失またはグレード1に改善した場合、投与量を減量し再開する。

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