完全ヒト抗ErbB3モノクローナル抗体製剤MM-121が、進行固形癌を対象にしたフェーズ1試験で有望な結果が得られたことが明らかとなった。安全性に問題はなく、一部の患者で抗腫瘍効果が認められた。成果は4月2日から6日にオーランドで開催された米国癌研究会議(AACR)で、米Fox Chase Cancer CenterのC.S.Denlinger氏によって発表された。

 フェーズ1試験は用量増多コホートと拡大コホートに分けて行われた。用量増多コホートでは難治性固形癌患者を対象に用量を6段階に分けた。MM-121は4週間を1サイクルとして毎週投与された。3.2mg/kg投与群では1人で用量制限毒性(DLT)が認められ、計6人に投与された。6mg/kg投与群(3人)、10mg/kg投与群(4人)、15mg/kg投与群(3人)ではDLTは見られなかった。20mg/kg投与群では1人が2回しか投与を受けられず、全部で5人の患者に投与された。1回目は40mg/kgを投与し2回目から20mg/kgを投与した群は4人だった。1回目は40mg/kg、2回目から20mg/kgを投与した群の半数で病勢安定(SD)が認められたことから、この用法・用量で拡大コホートを行い13人が追加された。

 全38人のうち23人が男性で、年齢中央値は59歳(29-81)、前全身治療レジメン数中央値は6レジメン(1-19)だった。

 試験の結果、副作用はほとんどがグレード2以下で、グレード4はなく、グレード3は倦怠感が4人、吐き気が1人、嘔吐が1人に見られた。

 抗腫瘍効果は、10人の患者で8週以上のSDが認められ、そのうち6人が1回目は40mg/kgを投与し2回目から20mg/kgを投与した患者だった。

 MM-121は今後様々な癌種を対象に、細胞傷害性の抗癌剤と併用する臨床試験が行われる予定だ。