サーバイビンmRNAアンタゴニストのEZN-3042が、単剤及びドセタキセルと併用する進行固形癌またはリンパ腫を対象にしたフェーズ1試験で有望な結果が得られた。認容性が認められ、一部の患者で抗腫瘍効果が確認された。今後はドセタキセルと併用する試験を拡大していくという。成果は4月2日から6日にオーランドで開催された米国癌研究会議(AACR)で、米START(South Texas Accelerated Research Therapeutics)のAnthony W.Tolcher氏によって発表された。

 EZN-3042は、LNAによって構成されたアンチセンスオリゴヌクレオチド製剤。生体内でも安定で、細胞にも取り込まれるという。

 フェーズ1試験は、毎週EZN-3042を投与することによって行われた。まずEZN-3042単剤で用量増多試験を行い、病状が進行した場合には3週おきに75mg/m2のドセタキセルを併用する群に移行できることとした。

 単剤としてのフェーズ1試験は24人の患者を対象に行われた。EZN-3042の投与量によって2.5mg/kg群(3人)、5mg/kg群(9人)、6.5mg/kg群(6人)、8mg/kg群(6人)に分けられた。患者の年齢中央値は61歳(44-75)で、13人が男性だった。多い癌種は8人が前立腺癌、5人が大腸癌、3人が乳癌、2人が非小細胞肺癌だった。

 単剤の試験で、8mg/kg群で3人の用量制限毒性(グレード3のASTまたはALT上昇)が見られた。24人の患者全てで1件以上の副作用が認められ、治療との関連の有無を問わず、多く見られた副作用は倦怠感(46%)、腫瘍痛(42%)、AST上昇(42%)、ALT上昇(38%)などだった。グレード3以上の副作用は14人で見られ、好中球減少症(21%)、白血球減少症(13%)、AST上昇(13%)、ALT上昇(8%)だった。EZN-3042単剤の最大耐量は6.5mg/kgとなった。

 EZN-3042とドセタキセルの併用試験には、現時点で11人が参加している。1人の患者が、単剤投与を経ずに直接EZN-3042の6.5mg/kgとドセタキセルを投与する群に加わった。併用試験は2.5mg/kg+ドセタキセル群(7人)、5mg/kg群+ドセタキセル群(3人)、6.5mg/kg+ドセタキセル群(1人)に分けて行われた。DLTは2.5mg/kg+ドセタキセル群の1件(グレード3の好中球減少性発熱)のみだった。8人の患者でグレード3の副作用が発現し、多いのは好中球減少症(55%)、白血球減少症(27%)だった。併用療法に関連して多く発現した副作用(全グレード)は倦怠感(64%)、好中球減少症(55%)、脱毛(45%)、食欲不振(36%)などだった。

 一方、抗腫瘍効果は、単剤群では病勢安定(SD)が5人得られただけだったが、併用群では部分奏効(PR)が1人、SDが3人に認められた。PRが得られたのは前立腺癌患者だった。