エーザイは4月4日、創薬ベンチャー企業PRISM BioLab社が保有するCBP/β-カテニン阻害剤である化合物「PRI-724」とその類縁化合物に関し、PRISM社と共同研究開発契約を締結したと発表した。

 PRI-724は、CBPとβ-カテニンの複合体形成を選択的に阻害する低分子化合物。Wntシグナル伝達経路は多くの癌で亢進していることが知られているが、PRI-724はWntシグナル伝達経路系のうち、β-カテニン依存性の経路を阻害することで、癌の増殖を止め、分化を促進すると考えられている。
 
 CBP (Cyclic AMP response element binding protein (CREB) Binding Protein)は、Wntシグナル伝達経路構成因子の1つで、転写因子であるβ-カテニンに結合する転写補助因子。

 米国では2011 年 3 月から、PRI-724のフェーズ1a/1b試験が開始されている。

 この契約によりエーザイは、CBP/β-カテニン阻害剤である化合物を含有する固形癌および白血病の治療薬について、一部の国を除く全世界での開発、事業化に関する独占的ライセンス権を取得した。また類似化合物についても独占的ライセンス権を取得できるオプション権を取得した。

 PRISM社は横浜に本社をおくベンチャー企業で、蛋白質と蛋白質の相互作用を制御できる低分子化合物を用いた創薬技術で、新薬の開発を行っている。