新規血管新生阻害剤AMG386が、日本人を対象にしたフェーズ1試験で有望な結果が得られたことが明らかになった。安全性に問題はなく、複数の患者で腫瘍縮小効果が認められた。安全性プロファイル、PKプロファイルも海外で行われた試験結果と同様だった。成果は4月2日から6日にオーランドで開催されている米国癌研究会議(AACR)で、国立がん研究センター東病院の土井俊彦氏によって発表された。

 AMG386は、アンジオポエチン1とアンジオポエチン2がTie2受容体に結合することを阻害するペプチドFc融合体(ペプチボディ)だ。

 AMG386について、パクリタキセルとの併用で卵巣癌を対象にしたフェーズ3国際共同治験が行われており、日本も参加している。

 フェーズ1試験は、標準治療で難治性の進行固形癌患者を対象に、AMG386を毎週静脈投与することで行われた。投与量によって3mg/kg群、10mg/kg群、30mg/kg群に分けられ、各6人ずつ登録された。用量制限毒性(DLT)が6人中2人で発現した場合には、3人を追加するとされていた。患者はDLT、認容できない副作用の発現、病状の進行が起きるまで投与が継続されることとされた。試験に登録された患者は、胃癌(GISTを含む)が6人、直腸癌が4人、膵臓癌が3人、大腸癌が2人、膀胱癌が1人、乳癌が1人、子宮癌が1人だった。

 試験の結果、いずれの用量群でもDLTは見出されなかった。治療に関連したグレード3以上の副作用は見られなかった。AMG386に関連する可能性がある重篤な副作用は、3mg/kg群で1人(胆嚢炎)認められた。

 抗腫瘍効果は、部分奏効(PR)が2人の患者(3mg/kg群の大腸癌、30mg/kg群の膀胱癌)で認められたほか、30mg/kg群のGISTでも腫瘍縮小が確認された。