基底細胞母斑症候群(BCNS)を伴う基底細胞癌(BCC)に、Hedgehog経路の阻害剤であるGDC-0449が有望であることが明らかとなった。フェーズ2試験の結果示されたもの。成果は4月2日から6日に米国オーランドで開催されている米国癌研究会議(AACR)で、米Children's Hospital of Oakland Research InstituteのErvin Epstein氏によって発表された。

 Epstein氏は96年に、Hedgehog経路を阻害するたんぱく質をコードしたPTCH遺伝子に変異が起こることでBCNSが発症することを見つけた。

 無作為化二重盲検フェーズ2試験では、プラセボ群を対照として、BCNSを伴うBCC患者が41人登録された。1日1回経口でGDC-0449を150mg投与される群とプラセボ群に、2対1の割合で割り付けられた。

 中間解析の結果、データ安全性モニタリング委員会はGDC-0449投与群とプラセボ群の間に統計学的に有意な差が見られるとして、プラセボ群の中止を決めた。GDC-0449群では月あたりの新しいBCCが0.07個しか発生しなかったのに対して、プラセボ群では1.74個だった。また既存のBCCの大きさについても、GDC-0449投与群では約200mmの腫瘍の縮小が見られたのに対して、プラセボ群では変化が認められなかった。GDC-0449投与を受けていた群では、試験期間中BCCの外科的切除が必要になった患者はいなかった。

 一方、多く見られた副作用は味覚障害、筋けいれん、体重減少だった。グレード3、4の副作用は2人の患者で認められ、1人は筋けいれん、1人は自殺企図だったが、自殺企図の患者は試験が始まる前にも2回自殺企図を起こしていた。28%の患者が副作用のためにGDC-0449の投与が中止された。