米CytRX社は3月17日、米カリフォルニア州サンタモニカのSarcoma Oncology Centerにおいて、ドキソルビシンのプロドラッグであるINNO-206の安全性と用量増加を検討する非盲検のフェーズ1b試験を開始したことを発表した。この試験は、同社が計画している軟部組織肉腫を対象とするフェーズ2試験の最大耐用量を決定するためのもので、標準治療に不応だった進行性固形腫瘍の患者24人の登録を目標としている。

 INNO-206は、化学療法薬として処方されるドキソルビシンのプロドラッグ。徐放性で、腫瘍を選択的に標的とすることにより、有効性を増強させ、かつ有害事象を減少させるようデザインされている。ドキソルビシンは軟部組織肉腫に対しFDAが唯一承認している市販薬で、その他のさまざまな癌の標準化学療法にも使用されている。

 INNO-206の有効性については、乳癌、小細胞肺癌、腎癌、膵癌、卵巣癌の動物モデルにおいて、ドキソルビシンを有意に上回ることが確認された。早期のフェーズ1試験では、肉腫、乳癌、肺癌の患者にINNO-206の客観的な奏効が認められている。

 Chief Medical OfficerのDaniel Levitt氏は、「今回の試験により、ドキソルビシンの標準量の2〜4倍以上となるINNO-206を投与した場合の安全性を評価することができる。この投与量は、ドキソルビシンでこれまでに観察されてきた副作用を増加させずにすむ量であると考えている」と話した。