VEGFR1、2、3とFGFR1を強く阻害する低分子化合物製剤E-3810の、フェーズ1用量増多試験の中間解析の結果、有望であることが示唆された。現在までに用量制限毒性(DLT)は見られず、一部の患者で抗腫瘍効果が確認された。3月7日から9日までフランス・パリで開催された9th International Symposium on Targeted Anticancer Therapies(TAT2011)でフランスGustave Roussy InstituteのJ.C.Soria氏によって発表された。

 フェーズ1用量増多試験は、4週間を1コースとして毎日1回E-3810を経口投与することで行われている。各用量で6人中2人でDLTが出現した場合に、その用量を最大耐用量として、1段階下の用量を推奨用量とすることにした。最初の1コースで抗腫瘍効果が認められた場合には、継続して投与が行えることとした。試験の対象は、進行固形癌で標準療法で再発/難治性の患者。

 用量増多試験は、5mg群(3人)、10mg群(3人)、20mg群(4人)が終了し、30mg群(現在2人)が進行中だ。5mg群から20mg群で多く見られた副作用は、高血圧(グレード3が1人、グレード2が3人)と皮疹(グレード2が2人)だった。20mg群まででDLTは認められていない。

 一方、抗腫瘍効果は評価可能な9人中4人が病勢安定(SD)で、増悪(PD)が5人となった。PDとなった患者は2コースまでで試験から離脱した。SDとなったのは5mg群の患者2人で、7コースまで進んでいる。6コースまで5mgを投与し、7コース目からは10mgに増量している。1人は55歳の男性の胸腺扁平上皮癌患者で、もう1人は57歳の女性で小細胞肺癌患者だった。残りのSDとなっている患者は20mg群で4コースと3コースまで投薬が継続されている。現在4コース目の患者(42歳の男性大腸癌患者)は20mgの投与が継続されている。現在3コース目の患者(44歳の男性胸腺腫患者)は、1コース目は20mgを投与したが、2コース目からは10mgに減量している。