ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤MK-4827のフェーズ1用量増多試験で、有望な結果が得られたことが明らかになった。患者は投与に十分耐えることができ、BRCA遺伝子変異を持つ患者、散発性のどちらの患者でも抗腫瘍活性が認められた。3月7日から9日までフランス・パリで開催された9th International Symposium on Targeted Anticancer Therapies(TAT2011)で、英Royal Marsden NHS Foundation TrustのMoreno Garcia V氏が発表した。

 フェーズ1用量増多試験は、進行固形癌患者でBRCA遺伝子変異を持つ患者と持たない患者を対象に、1日1回MK-4827を経口投与することで行われた。試験に参加したのは59人で、うち女性が46人。年齢中央値は56歳(35-74)だった。原発腹膜/卵巣癌患者が24人、乳癌患者が12人含まれていた。全身治療を受けたレジメン数は1から2が5人、3以上が11人、4以上が40人だった。

 患者は30mgから400mg投与の10段階に分けられ、MK-4827の投与を受けた。その結果、30mg群で1件(グレード3の倦怠感)の用量制限毒性(DLT)が出現、60mg群でも1件(グレード3の肺炎)、400mg群で2件(グレード4の血小板減少症)が起こり、最大耐用量は1日300mgとなった。 多く見られた副作用は吐き気(47%)、倦怠感(38%)などだった。

 一方、抗腫瘍効果は遺伝性、散発性のどちらの癌でも認められ、部分奏効(PR)が11人、120日以上の病勢安定(SD)が7人で認められた。

 遺伝性の卵巣癌、乳癌に限定すると、原発腹膜/卵巣癌患者で評価可能だった22人のうち7人で効果が認められ、1人で120日間のSD、3人で60日間のSDが見られた。遺伝性乳癌患者で評価可能だった4人のうち2人で抗腫瘍効果が確認された。