DNA損傷などへの応答を制御する細胞周期チェックポイント機構において重要な役割を果たしている、Checkpont kinase 1 (CHK1)の経口阻害剤であるARRY-575の治験申請が、今年の第3四半期に予定されていることが明らかとなった。3月7日から9日までフランスパリで開催された9th International Symposium on Targeted Anticancer Therapies(TAT2011)で、米Array BioPharma社のM.J.Humphries氏が発表した。

 低分子のCHK1阻害剤は次世代の抗癌剤になる可能性があると考えられている。CHK1とCHK2を同様に抑えるUCN-01(フェーズ2)、AZD7762(フェーズ1)、CHK2をより強く抑えるSCH-900776(フェーズ1)、CHK1をより強く抑えるLY2603618(フェーズ1)などが開発されている。

 ARRY-575はCHK1を選択的に阻害する経口剤。in vivoの実験でイリノテカンやゲムシタビンによる細胞周期チェックポイント機構の活性化を抑制することが確認されている。また、同様にin vivoの実験で1日投与する場合よりも、3日間ARRY-575を投与されたモデル動物でイリノテカン、ゲムシタビンの効果がより高まることが認められている。抗腫瘍効果の向上は投与するARRY-575の量に依存していた。