米Cell Therapeutics社は2月23日、進行性食道癌に対するポリグルタメート化パクリタキセルOPAXIO」(paclitaxel poliglumex)は、シスプラチンと放射線同時照射の併用で、高い病理学的完全奏効をもたらすことが明らかになったと発表した。この成果は、フェーズ2試験の最新データによるもので、Brown University Oncology GroupのThomas Dipetrillo氏らがAmerican Journal of Clinical Oncology電子版2月3日号に報告した。

 paclitaxel poliglumex(CT-2103)は、パクリタキセルをポリグルタミン酸と結合させた高分子の癌治療薬(商品名「OPAXIO」、以前の商品名は「XYOTAX」)。腫瘍組織の血管は、正常組織の血管と異なり、ポリグルタミン酸のような高分子が浸透しやすいため、paclitaxel poliglumexは腫瘍組織に移行しやすい。腫瘍内ではポリグルタミン酸ポリマーが酵素によって分解されて、パクリタキセルが放出される。

 フェーズ2試験は、病理学的に食道もしくは胃食道接合部に局所進行腺癌もしくは扁平上皮癌が認められ、遠隔転移のない患者を対象とした。paclitaxel poliglumex (50mg/m2)とシスプラチン (25mg/m2) の週1回投与を6週間行い、50.4Gyの放射線照射も同時に行った。

 登録した40人の内訳は、腺癌が37人、扁平上皮癌が3人。試験の結果、40人のうち3人は内視鏡で完全奏効が認められ、手術を行わなかった。残りの37人は手術を行い、うち12人(全員が腺癌)で病理学的な完全奏効が認められた(32%)。高い病理学的完全奏効率は、生存期間の延長につながると考えられている。

 グレード4の有害事象はなく、グレード3の有害事象は好中球減少が6%、悪心が7%、食道炎が7%、倦怠感が5%だった。また経管栄養法が必要だった患者は1人、中心静脈栄養法(total parenteral nutrition)も1人だけだった。