看護師は放射線治療に関する知識は不足しているが、50分の講義を受けるだけで大きく改善できる可能性が明らかとなった。放射線皮膚炎などの放射線治療による副作用の予測ケアに、看護師への期待は大きい。2月12日から13日に神戸市で開催された第25回がん看護学会学術集会で、松阪中央総合病院の武田紀子氏によって発表された。

 武田氏は放射線治療に関する研修を実施するにあたり、看護師の意識の変化を調査した。調査期間は2009年9月から2010年1月。泌尿器科、血液内科病棟の看護師に対し放射線治療に関する50分の講義形式の研修を実施し、研修の前後で自記式質問紙へ記載してもらった。対象者数は37人、平均年齢32.3歳、平均看護師経験年数は9年2カ月だった。また放射線治療中の患者経験の有無は有りが34人(92%)、なしが3人(8%)だった。

 研修前は、放射線治療計画書・治療計画画像や「門数」の意味、放射線皮膚炎のメカニズムや対処方法について「わかる」「大体わかる」との回答は3割以下だった。「線量」の意味を理解しているのは5割程度だった。

 しかし、研修後は全ての項目について8割以上の看護師が「わかる」「大体わかる」に変化した。

 一度の研修で知識が変化した看護師が多かった理由について、武田氏は、対象看護師は放射線治療を受ける患者のケアを経験したことがあり、講習での知識を実践での経験に反映しながら理解できるため、習得しやすかったと考えている。