中外製薬は、肝癌を対象にヒト化抗グリピカン3モノクローナル抗体GC33の単剤としてのフェーズ1試験を2010年10月から国内でも開始した。2月2日に都内で開催された決算説明会で公表した。海外ではソラフェニブと併用するフェーズ1試験も進めており、将来的にはソラフェニブとの併用もしくはソラフェニブの投与が適さない肝癌患者のファーストラインとして利用されることを目指している。

 グリピカン3は、Heparin sulfate proteoglycanファミリーに属する膜蛋白の一つ。肝癌の70%から80%に発現していることが報告されている。GC33は、肝癌の細胞上のグリピカン3に結合した後、宿主の免疫細胞を活性化し、抗体依存性細胞傷害活性(ADCC)を誘導することで、効果を発揮すると考えられている。

 中外製薬は、バイオマーカー探索による個別化医療の推進を目的に、免疫組織染色による診断薬の開発も米Ventana社と進めていくという。