英GlaxoSmithKline(GSK)社は1月24日、進行性または転移性の黒色腫で、BRAFのV600変異を認める患者を対象とする2つの国際的なフェーズ3試験、すなわち、GSK2118436をダカルバジンと比較するBRF113683試験と、GSK1120212を化学療法と比較するMETRIC試験を開始すると発表した。

 BRAFの変異は、細胞の増殖、分化、生存やアポトーシスなどの過程を調節するMAPキナーゼ経路の活性化に直接的な役割を果たすと考えられている。BRAFのV600変異は黒色腫患者の50〜60%に発現する。GSK2118436は経口のBRAF阻害剤で、BRAFに結合し活性を阻害することにより、BRAFの変異を有する腫瘍細胞の増殖を阻害する。

 BRF113683試験では、このGSK2118436とダカルバジンの有効性、安全性、忍容性について、進行性または転移性の黒色腫でBRAFのV600変異を認める未治療の患者を対象として、比較する。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)で、ダカルバジンを投与する群で進行した患者については、GSK2118436へのクロスオーバーが認められる。同試験は、ロシア、オーストラリア、北米および欧州の複数の国々で実施される予定だ。

 またGSK1120212は経口のMEK阻害剤で、黒色腫細胞の増殖を支持する重要な経路の中心を阻害する。MEKは、細胞の成長を調節するRAS/RAF/MEK/ERK伝達経路において重要な役割を果たす。この経路の継続的かつ無秩序な活性化は多くの癌に関与している。BRAF変異を有する黒色腫では、MEKの活性化が伝達機構の役割を果たす。

 METRIC試験では、このGSK1120212とダカルバジンまたはパクリタキセルを用いる化学療法について、進行性または転移性の黒色腫でBRAFのV600変異を認め、化学療法による治療歴が1つのレジメンのみで、BRAF阻害剤による治療歴がない患者を対象として、比較する。主要評価項目はPFSで、化学療法を行う群で進行した患者については、GSK1120212へのクロスオーバーが認められる。同試験は、オーストラリア、アルゼンチン、ロシア、北米および欧州の複数の国々で実施される予定だ。

 GSK社によると、GSK2118436とGSK1120212は単剤および他剤との併用で、膵癌、難治性または再発性の白血病、他の固形癌に対しても、研究が進められているという。