現在、大腸癌患者をTNM分類第7版によって分類すると、ステージ2のA〜Cで5年生存率に大きなばらつきがあることが知られている。ドイツ・Munich大学のR. Rosenberg氏らはより適した層別化の方法があるのではないかと予測、遺伝子プロファイル「ColoPrint」が容易にそれを可能にすると、米国サンフランシスコで1月20日から22日に開催された2011 Gastrointestinal Cancers Symposium(ASCO GI)で発表した。

 ColoPrintとは、大腸癌に関連する18遺伝子の発現プロファイルで、18遺伝子にはMCTP1、LAMA3、CTSCなどが含まれる。まず、オランダの3施設から188人のデータを集積、遺伝子アッセイを行い、大腸癌と関連すると考えられる18遺伝子を選択しアルゴリズムを設定した。その後、複数のデータベースを用いてアルゴリズムの有効性を確認した。

 Munich大学では、ステージ2大腸癌患者135人(男性77人、女性58人、平均年齢65歳)に試験が行われた。その結果、ColoPrintで低リスクと分類されたステージ2患者は73%、高リスクと分類されたステージ2患者は27%だった。5年無再発生存率をみたところ、低リスク患者では94.9%(95%信頼区間:90.6-99.2)、高リスク患者では80.5%(同67.6-93.4)と、有意差が得られた(p=0.009)。

 ASCOは既に、調べたリンパ節の個数が12個未満である場合や脈管侵襲がある場合などがステージ2における高リスクだと勧告している。今回得られた結果をASCOの勧告と比較したところ、ColoPrintはハザード比4.278(95%信頼区間:1.355-13.501、p=0.013)、ASCOの勧告はハザード比2.265(同0.681-7.535、p=0.183)だった。

 Rosenberg氏は、「今回の結果から、ColoPrintはステージ2の低リスク患者のうち、補助化学療法が必要ない可能性のある患者を高頻度に同定できるのではないかと期待できる」とした。既に、米国・欧州・アジアで、ColoPrintによるリスク階層化を検討する前向きのPARSC試験が進行中という。