イリノテカンをリポソームナノ粒子の中に包含した製剤であるPEP02が、局所進行または転移を有する胃癌、胃食道接合部腺癌のセカンドラインになる可能性が明らかとなった。6カ国22施設で行われた無作為化フェーズ2試験で、ドセタキセルとともに目標としていた抗腫瘍効果が確認されたもの。成果は1月20日から22日に米国サンフランシスコで開催された2011Gastrointestinal Cancers Symposium(ASCO GI)で、英Royal Marsden HospitalのD.Cunningham氏によって発表された。

 フェーズ2試験は、既に化学療法の経験を有する局所進行または転移を有する胃癌、胃食道接合部腺癌患者を対象に行われた。患者は、PEP02を3週おきに120mg/m2投与する群(44人)、イリノテカンを3週おきに300mg/m2投与する群(44人)、ドセタキセルを3週おきに75mg/m2投与する群(44人)に分けられた。PEP02の場合、1サイクル目でグレード1を超える治療関連毒性が発現しなかった場合、150mg/m2に増量できることとした。抗腫瘍効果が5人に認められた場合、主要評価項目達成と判断することとした。

 試験の結果、完全奏効(CR)と部分奏効(PR)に到達した抗腫瘍効果が確認された患者はPEP02群が6人(13.6%)、イリノテカン群が3人(6.8%)、ドセタキセル群が7人(15.9%)で、PEP02群とドセタキセル群が主要評価項目を達成した。CR、PRに病勢安定(SD)を加えた疾患制御率はPEP02群が61.4%、イリノテカン群が61.4%、ドセタキセル群は54.6%だった。

 無増悪生存期間(PFS)中央値はPEP02群が81.0日、イリノテカン群が79.5日、ドセタキセル群が82.0日、全生存期間(OS)中央値はPEP02群が218日、イリノテカン群が235日、ドセタキセル群が219日だった。

 なおPEP02を150mgに増量できた5人では奏効率は60.0%、疾患制御率は100%、PFS中央値は181日、OS中央値は235日だった。

 一方、グレード3以上の副作用については、血液学的毒性は3群でほとんど差はなかったが、非血液学的毒性はドセタキセルが他の2群よりも少ない傾向があった。最も多く見られたのが下痢で、PEP02群が12人(27.3%)、イリノテカン群が8人(18.2%)、ドセタキセル群が1人(2.3%)だった。