進行肝細胞癌に対し、FOLFOX4レジメンはドキソルビシンよりも全生存期間を延長できることが明らかとなった。中国、台湾、韓国、タイで行われたフェーズ3試験EACHの結果、示されたもの。成果は1月20日から22日に米国サンフランシスコで開催された2011Gastrointestinal Cancers Symposium(ASCO GI)で、タイChiang Mai大学のS.Thongprasert氏によって発表された。

 EACH試験はオープンラベル、ランダム化多施設フェーズ3試験として実施されたもの。進行肝細胞癌患者を、2週おきにFOLFOX4レジメンを受ける群(184人)と3週おきにドキソルビシン50mg/m2を受ける群に分けて行われた。

 試験の結果、事前に規定した266人が死亡した時点の最終解析で、全生存期間(OS)中央値はFOLFOX4群が6.40カ月(95%信頼区間:5.30-7.03)、ドキソルビシン群が4.97カ月(95%信頼区間:4.23-6.03)、p=0.0695で、統計学的に有意ではないが差が認められた。無増悪生存期間(PFS)中央値、奏効率、病勢制御率は有意にFOLFOX4群で優れていた。FOLFOX4群で認められたOS中央値6.4カ月は、ソラフェニブのアジア人を対象にした試験のOS中央値6.5カ月と同等だった。また、最終解析後の事後フォローアップ解析(最終解析から7カ月後)では、OSは有意に延長していた(p=0.0425)。グレード3/4の肝細胞癌以外のサブグループ解析すべてで、FOLFOX群が優れる傾向があった。

 中国人だけを分けて解析したところ、FOLFOX群(140人)のOS中央値は5.7カ月、ドキソルビシン群(139人)のOS中央値は4.3カ月で、p=0.0302で有意な改善が認められ、PFS中央値、奏効率、病勢制御率も有意に改善していた。

 一方、副作用については、FOLFOX4群、ドキソルビシン群で有意な差はなかった。

 ドキソルビシンとソラフェニブを併用した場合とドキソルビシンを単独で投与した場合の試験が既に報告されており、ドキソルビシン単独群のOS中央値6.5カ月に対し、併用群は13.7カ月だった。

 このことから研究グループは、FOLFOX4レジメンとソラフェニブの併用が期待できるとした。