独Bayer HealthCare社は1月10日、標準治療のイマチニブおよびスニチニブで治療した後に進行を認めた転移性または切除不能な消化管間質腫瘍GIST)患者を対象として、regorafenib(開発番号:BAY 73-4506)を評価する国際的なフェーズ3試験、GRID試験の患者登録を開始したと発表した。日本もこの試験に参加することを検討している。

 regorafenibは経口マルチキナーゼ阻害剤で、血管新生に関与する血管内皮成長因子受容体(VEGFR)や血管内皮細胞に特異的に発現するTIE-2受容体、間質性の腫瘍に発現する血小板由来成長因子受容体(PDGFR-β)、発癌に関与するRAFやRET、KITなどの受容体チロシンキナーゼを標的とする。ソラフェニブに似た構造を持っているが、生物学的活性は異なるという。ソラフェニブがGISTにサードラインとして有効であることは既に報告されている。

 GRID試験は、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、多施設共同のフェーズ3試験。前治療のレジメンとしてイマチニブおよびスニチニブによる治療を施行した後、進行を認めた約170人のGIST患者の登録を予定している。

 この試験では、regorafenib 160mgを1日1回、3週間投与し、1週間休薬する群と、プラセボを投与する群に、患者を2対1で割付ける。プラセボを投与する群の患者に進行を認めた場合は非盲検とし、regorafenibにクロスオーバーする。

 主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)、副次的評価項目は全生存期間(OS)、無増悪期間(TTP)、病勢コントロール率(DCR)、奏効率(RR)、奏効期間(DOR)、安全性としている。すべての患者は試験治療の中止後、生存の追跡調査期間(Survival Follow-Up Period)の対象となり、3カ月ごとに生存の状態が評価されることになっている。