スイスNovartis社は12月20日、骨髄線維症治療薬Janus kinase阻害剤(JAK阻害剤)INC424のフェーズ3試験、COMFORT-1試験において、骨髄線維症患者の脾臓が有意に縮小し、主要評価項目を達成したと発表した。

 JAKファミリーは、免疫機能の調整や血球の形成・発達などに重要な役割を果たす。JAKのシグナル伝達の異常とフィラデルフィア染色体陰性の骨髄増殖性の腫瘍(骨髄線維症、真性多血症、本態性血小板血症など)の間には、強い相関が認められている。

 COMFORT-1試験では、原発性骨髄線維症、後真性多血症骨髄線維症(PPV-MF)、後本態性血小板血症骨髄線維症(PET-MF)の患者309人を対象とし、INC424(15mgまたは20mgを1日2回で開始)またはプラセボを投与する群に無作為に割付けた。主要評価項目は、ベースラインから24週時までに脾臓が35%以上縮小した患者の割合であった。

 結果として、主要評価項目に加え、症状の改善とした副次的評価項目も達成したことが明らかになった。安全性については過去の報告と一致し、可逆性の血小板減少や貧血などが認められた。この試験の結果は、近く学会で発表される。

 欧州ではフェーズ3のCOMFORT-II試験の患者登録が完了し、INC424を投与する群とbest available careを行う群が比較される予定である。結果は2011年前半に得られる見込みだ。

 Novartis社はINC424について、米Incyte社から米国外での開発と商業化に関するライセンスを取得している。米国内での権利は引き続きIncyte社が所有する。

 米食品医薬品局(FDA)と欧州医薬品庁(EMA)は、INC424を骨髄線維症に対する希少疾病用医薬品(オーファン・ドラッグ)に指定している。