マンモグラフィによる検診でカテゴリー3(ほぼ良性と思われるが悪性病変を完全に否定できない)とされた対象者には、造影剤を使うマンモグラフィ撮影や、超音波検査においてMRIなどの画像をリアルタイムでリンクさせて表示する機能などを使うことにより、乳癌の診断が容易になる可能性がある。ブレストピアなんば病院(宮崎県宮崎市)放射線科・画像診断センターの中原浩氏が、11月20日福岡で開催された第20回日本乳癌検診学会で発表した。

 中原氏は、乳がんの診断におけるマンモグラフィや超音波、MRIとそれぞれの結果の整合性について講演した。その中で、カテゴリー3の患者でマンモグラフィとMRIの両方で異常を認めても、超音波の画像がうまく一致していなかったため生検で組織を確認しにくかった例や、造影MRIや超音波では所見を認めたがマンモグラフィでは発見しにくい種類の乳癌があることを指摘。1〜2割程度の患者でこうした画像診断や生検検査の間の不一致があると述べた。

 そして、造影剤を使ってマンモグラフィ撮影を行う検査であるCESM(Contract Enhanced Spectral Mammography)や超音波検査のVolume Navigation 機能などを使うことにより、検査の不一致が解消できる可能性を紹介した。

 CESMは造影剤により新生血管が豊富な組織を確認でき、より詳細な画像が得られる。Volume Navigation 機能は、CTやMRIなどの画像を読み込んで、超音波画像とリンクさせて表示する技術。例えば、MRIで検出されるが、超音波では明瞭に描出することができない病変にVolume Navigationを用いると、MRI画像を参照しながら超音波断層上で腫瘍の位置を確認できる(両者ともGE製のアプリケーションの名称)。

 中原氏は、「特にVolume Navigation 機能は非常に有用。超音波ガイド下での穿刺が行いやすい、腫瘍の広がりの情報が得られ診療が行いやすいなどのメリットがある」と話した。