非ATP競合性選択的MEK1/2阻害剤BAY 86-9766の進行固形癌患者を対象としたフェーズ1試験で有望な結果が得られた。安全性が確認され、一部の患者で抗腫瘍効果が確認された。成果は11月16日から20日にドイツベルリンで開催された第22回EORTC-NCI-AACR Symposium on Molecular Targets and Cancer Therapeuticsで、米University of Colorado Cancer CenterのC.D.Weekes氏によって発表された。

 フェーズ1試験の用量増多コホートは、1日1回2mg/m2投与群(6人)、1日1回4mg/m2投与群(3人)、1日1回6mg/m2投与群(3人)、1日1回10mg投与群(5人)、1日1回20mg投与群(4人)、1日1回30mg投与群(3人)、1日1回40mg投与群(3人)、1日1回60mg投与群(5人)、1日1回100mg投与群(7人)、1日2回50mg投与群(4人)、1日1回160mg投与群(3人)、1日2回80mg投与群(2人)で行われた。最初に1回投与した後、7日間おいて、28日間を1サイクルとして連続投与した。

 その結果1日1回100mg投与、1日2回50mg投与が最大耐量となり、拡大コホートとして1日1回100mg投与群(10人)、1日2回50mg投与群(10人)が追加され、合計で69人の患者がBAY 86-9766の投薬を受けた。患者の年齢中央値は61歳(19-82)で57%にあたる39人が男性、白色人種が63人(91%)を占めていた。97%にあたる66人の患者が手術を受けたことがあり、96%にあたる65人の患者が化学療法を受けた経験があった。患者の癌種で多かったのは大腸癌(22人)、悪性黒色腫(8人)、非小細胞肺癌(5人)、前立腺癌(5人)、膵臓癌(5人)だった。

 試験の結果、83%にあたる57人の患者が第1サイクルを完了することができた。77%にあたる53人の患者が病状の進行により投薬を中止した。副作用によって中止したのは17%にあたる12人だった。1日2回50mg投与群のうち3人で現在も投薬が行われており、最も長い患者は約14カ月投薬されている。

 最も多く出現した副作用は皮疹で49人(71%)で見られたが、グレード3以上の患者は3人だけだった。その他の多く出現した副作用は下痢(22人)、吐き気(18人)、嘔吐(17人)、倦怠感(17人)などだった。

 抗腫瘍効果については、奏効例はなかったが、病勢安定(SD)が10人の患者で認められ、その平均期間は8カ月だった。